コンテンツホルダーの醍醐味を日々体感しています │パ・リーグ球団 仕事図鑑2024
宗田 光介さん
東北楽天ゴールデンイーグルス 営業第1部 営業第2グループ
パ・リーグ各球団で活躍する球団職員の皆さんに、現在携わっているお仕事内容とそれぞれの転職にまつわる経験談を伺いました。転職理由を掘り下げることで見えてきた、やりがい、情熱、夢…そこには、独自のキャリアストーリーがありました。
Index
宗田 光介(そうだ こうすけ)さん
東北楽天ゴールデンイーグルス
営業第1部 営業第2グループ
前職:クレジットカード業界
プロ野球業界ならではの営業体験
営業の仕事には「断られるのが日常」というイメージが少なからずあるのではないでしょうか。もちろん東北楽天ゴールデンイーグルスの営業でも断られることはあります。ただ、球団で働き始めてまだ約1年半しか経っていませんが、ほかの業界に比べると新規の飛び込み営業をしたときに話を聞いてもらえる確率が高いと感じています。プロ野球の楽しさが浸透しており、何より球団が東北に根ざしているからだと思います。
今、私は楽天イーグルスの営業第1部に所属し、スタジアムの看板や冠協賛試合の実施権利など、さまざまな企業向けの商品を扱っています。球団によっては新規営業と既存営業の部署が分かれているそうですが、楽天イーグルスでは両方とも同じ部署でやっています。私の場合、約20社の既存企業を担当しながら、同時に新規営業をしています。
縁にも助けられて、これまでに大きな案件をまとめることもできました。楽天イーグルスの本拠地「楽天モバイルパーク宮城」は2019年にプロ野球チームの本拠地スタジアムとしては初めて完全キャッシュレス化を導入し、決済に関しては非常に先進的な取り組みをしています。そのサービスも今後リニューアルしていく予定のため、関連する企業はきっと告知の場を求めているはずだと考え企画を提案したところ、その企画が通りました。
この営業で役立ったのが前職の経験です。大学卒業後、大手銀行系列のカード会社で約11年間働いていました。だから新サービスを始めるときの事業者側の気持ちを想像できたんです。
転職を決めた3つの理由
前職の経験はほかにもいろいろな場面で役立っています。新入社員のころ、よく遊園地やスキー場で一人でクレジットカードの勧誘をしていました。「入会してくれたらリフト券を謹呈しますよ」という感じです。話を聞いていただけないのが基本なので相当に鍛えられました(笑)。
企画も経験しました。会社として決済アプリのシステムを持っていたので、「○○Pay」といったサービスをつくっていました。
仕事が面白くて収入にも満足していたのですが、少しずつ「自分の好きな土地で好きなことをしたい」と思い始めたんです。そして32歳のときに転職を決断しました。
主に3つの理由があります。1つ目はコンテンツの中心に立ちたいという思い。前職ではクライアントの要望を聞いて技術を提供する立場で仕事をしていました。自分たちでコンテンツを持ち、それをダイナミックに活用する環境で仕事をしたいと考えたんです。
2つ目はスポーツ業界へのあこがれです。高校でアメリカンフットボール、大学でラクロスに打ち込み、ラクロスU22日本代表に選ばれてアジアパシフィック選手権大会で優勝しました。その経験もあり、いつかスポーツの仕事に携わりたいと思っていました。
3つ目は仙台という土地。前職時代に3年間仙台に赴任し、衣食住すべてが一つのエリアにそろっている街に魅了されました。満員電車のストレスがない。仙台で妻と出会って結婚したことも大きかったです。
そんなある日、何気ない気持ちで楽天イーグルスの球団Webサイトを見たら営業職を募集していたんです。応募したらすぐに面接が行われて、とんとん拍子に決まりました。
期待通り、楽天イーグルスではコンテンツホルダーの醍醐味を日々味わえています。スポンサーの方たちとのやりとりから思いついた企画を部署を越えて提案でき、自分のアイデアを実現できる環境があります。個人的に最もうれしいのは、スタジアムでスポンサーの方たちと勝利を喜び合う瞬間。歓喜を共有できる時間があるのは、まさに球団ならではの魅力だと思います。
interview & text:木崎伸也
photo:吉森慎之介
※人物の所属および掲載内容は取材当時のものです。










