営業職の立場からホークスと福岡を盛り上げたい │パ・リーグ球団 仕事図鑑2024
福永 健人さん
福岡ソフトバンクホークス 事業統括本部 営業本部 第2営業部 3課
パ・リーグ各球団で活躍する球団職員の皆さんに、現在携わっているお仕事内容とそれぞれの転職にまつわる経験談を伺いました。転職理由を掘り下げることで見えてきた、やりがい、情熱、夢…そこには、独自のキャリアストーリーがありました。
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福永 健人(ふくなが・たけと)さん
福岡ソフトバンクホークス
事業統括本部 営業本部
第2営業部 3課
前職:広告業界(バスケットボールチーム)
入社早々、営業で特大満塁ホームラン
福岡ソフトバンクホークスの営業本部は、他球団と比べてもとにかく人が多いのが特徴です。大きく分けて「ソフトバンクグループ向け」「地元企業向け」「全国エリアの企業向け」という3つの営業部門があり、ぼくのように前線に立つ営業職が約50人います。さらに「営業推進部」には約30人のメンバーがいて、営業すべき企業をリストアップしてくれます。手厚いサポート体制が整っており、営業に集中できる環境が整っています。
もちろんその分、結果を出さなければなりません。ぼくは入社して「地元企業向け」の営業部に配属されたのですが、幸運にも1年目から大型案件を獲得することができました。不動産事業を手がける「株式会社えんホールディングス」さんとユニフォームスポンサー(右袖)契約を締結させていただいたのです。さまざまな広告枠の中でも金額が一桁違う大型契約。野球で例えるなら新人がいきなり「特大満塁ホームラン」を打ったようなものでした。
試合にも“ビジネスチャンス”が潜んでいる
きっかけはある不動産会社さんの冠協賛試合でした。当日、みずほPayPayドーム福岡のスーパーボックス(貴賓室)に「えんホールディングス」さんが来場されていることを知り、後日、社内につながりがあった社員がいたため、紹介してもらい会社に伺ってお話しさせていただいたところ、「ほかとは違うオンリーワンの媒体に出稿したい」というご相談を受けてトントン拍子に契約が決まりました。
みずほPayPayドーム福岡には約100室のスーパーボックスがあり、いろいろな企業の方と知り合うことができる場になっています。主賓の方に事前に了承を得た上で、シャンパンや焼酎などをお持ちして部屋を訪れます。とはいえ、あくまでお客さまにとってのメインイベントは試合観戦。その場では名刺を差し上げるにとどめ、あらためてお話しする機会を設けていただきます。もし先方に何かしらのニーズがあれば、「球場内の大型ビジョンCM」「来場者に対してのサンプリング」「企業の福利厚生としてシーズンシートの導入」などさまざまなプランを提案させていただきます。
バスケットボールクラブで営業を経験
ぼくは大学でスポーツビジネスを専攻し、在学中からプロ野球の球団で働きたいと考えていました。ただし、自分が新卒でいきなり球団に入るのは、力不足なのではないかという思いもありました。そこで球団の中途採用のページを調べたところ、当時の人材要件には、広告代理店の職務経験を歓迎するものが多かったんです。将来の目標から逆算し、まずは広告代理店に就職することにしました。
ぼくにとって一石二鳥だったのは、その代理店があるバスケットボールクラブの株主になっていたことです。希望を出したところ1年目からそのクラブに営業職で出向させてもらえました。企業に電話をかけてもクラブ名すら知られていない状況でしたが、営業職として相当に鍛えられました。人手が少ないので試合運営も手伝い、結果的にさまざまな業務に携われました。その経験が評価されて、ホークスへの転職がかなったんです。
現在、ぼくは「地元エリアの企業向け」から「全国エリアの企業向け」に担当が変わり、週に1回のペースで東京に出張する日々を送っています。ホークスに愛着がある地元企業に比べると当然ハードルが高くなりますが、広告を出すメリットを聞かれた際には「ホークスは九州では12球団の中で最も大きな商圏を持っています。過去にこれだけの企業がホークスを使って認知度をアップさせました」と成功事例を交えて説明させていただいています。
ホークスの営業職は全国的に有名なBtoCの企業から知る人ぞ知るBtoBの企業まで、たくさんの業種の方と知り合う機会があります。話が好きなぼくにとって、大きな喜びになっています。これからも営業職の立場からホークスと福岡の盛り上がりに貢献していきたいです。
interview & text:木崎伸也
photo:松本昇大
※人物の所属および掲載内容は取材当時のものです。










